やまと式道徳教育は、現在の小、中学校で行なわれている道徳教育と本質は同じです。
特徴的なのは、次の2つです。
1 道徳をできるだけ明確にし、体系的に、理論で説明している
2 「道徳の理論を理解させること」「道徳的行動や生き方の実践例をたくさん見せること」「道徳的行動や生き方をするように促すこと」、この3を道徳教育の基本方針にしている
これらについて、説明したいと思います。
1 道徳をできるだけ明確にし、体系的に、理論で説明している
やまと式道徳教育の特徴の一つは、道徳をできるだけ明確にし、体系的に、理論で説明していることです。
ほとんどの人は、道徳は「不明確で、分かりづらいもの」だと思っているのではないでしょうか。
ですが、それは、単に「現在行われている道徳教育では、明確に説明されていない」だけで、道徳を明確に、体系的に、理論で説明することは可能です。
可能なだけでなく、それは、道徳教育の成果を高める上で、とても重要です。
なぜなら、道徳が不明確で、分かりづらかったら、道徳教育の成果を高めることはできないからです。
そこで、やまと式道徳教育では、道徳を明確に定義し、しっかり説明しています。
「理想の社会の状態」も明確にし、そこから「理想の社会の状態」を維持するために必要となる「人間のあり方」と「人間関係のあり方」を導き出し、それらを関係づけて説明しています。
また、やまと式道徳教育では、「いいこと(正しいこと)」と「悪いこと(間違っていること)」を明確にしています。
そのため、「嘘をつくこと」「物を盗むこと」「いじめ」「殺人」等が良くない理由も明確になっています。
やまと式道徳教育では、その他、「道徳的に生きる必要性」「道徳教育の目的」「全ての人は、社会を構成する一員であること」「価値ある生き方」「理想的な人物像」等も明確に説明しています。
このように、道徳をできるだけ明確にし、体系的に、理論で説明しているのが、やまと式道徳教育の特徴の一つです。
2 「道徳の理論を理解させること」「道徳的行動や生き方の実践例をたくさん見せること」「道徳的行動や生き方をするように促すこと」、この3つを道徳教育の基本方針にしている
やまと式道徳教育では、「道徳の理論を理解させること」「道徳的行動や生き方の実践例をたくさん見せること」「道徳的行動や生き方をするように促すこと」、この3つを道徳教育の基本方針にしています。
・道徳の理論を理解させること
どのようなことをする場合でも、高いパフォーマンスをするためには、「理論」と「実践」の二つを意識して、取り組むことが重要です。
理論を理解し、実践を通じて理解を深め、実践力を高めていく。
これらを繰り返すことによって、高いパフォーマンスができるようになっていくのです。
これは、スポーツ、音楽、教育、ビジネス、料理、その他、どのようなことをする場合でも同じです。
道徳的行動や生き方をする場合も同じで、それができるようになるためには、道徳の理論を理解し、実践を通じて理解を深め、実践力を高めていく必要があります。
それらを繰り返すことによって、道徳的行動や生き方ができるようになっていくのです。
このような考えから、やまと式道徳教育では、「道徳の理論を理解させること」を基本方針の一つにしています。
・道徳的行動や生き方の実践例をたくさん見せること
人間は、自分が持っている知識以上のことは、想像することができませんし、想像することができないので、行動することもできません。
ですから、何らかの行動を促すためには、参考になる行動を、できるだけ、たくさん見せることが重要になります。
例えば、今まで一度も意識したことがない人に、「お年寄りには席を譲りましょう」と言葉で伝えるだけでは、具体的に、どのようにすればいいのかイメージできないので、それをするのは難しいです。
特に、今まで一度もそのような場面を見たことも、考えたこともない、人生経験が少ない子供の場合、何をどのようにすればいいのか、全くイメージできないので、恐らく、それをすることはできないでしょう。
ですが、たとえ、そのような子供でも、絵本、動画、周りの人が実践している姿等を通じて、「お年寄りに席を譲る行動」を繰り返し見せれば、その行動がイメージできるようになります。
そして、それがイメージできるようになるので、徐々に、それができるようになっていきます。
今の学校では、「考えて議論する」という点に重点を置いて、道徳教育を行なっていますが、道徳に関する知識の量が少ない子供に一生懸命考えさせても、考えられることには限界があります。
「自分の頭で考えること」や「議論すること」自体は、とても重要ですが、ベースとなる知識の量が少なかったら、理想的な行動を考えることや、意義のある議論をすることはできないのです。
それらをするためには、ベースとなる知識の量を増やすことが、必要不可欠なのです。
このような考えから、やまと式道徳教育では、「道徳的行動や生き方の実践例をたくさん見せること」を、基本方針の一つにしています。
・道徳的行動や生き方をするように促すこと
「道徳教育をする」というのは、単に「道徳の知識を伝える」ということではありません。
「道徳的行動や生き方ができるようにする」ということです。
「道徳的行動や生き方ができるようにする」ためには、「道徳的行動や生き方をするように促すこと」が、とても重要です。
「道徳的行動をする」というのは、それに慣れていない人にとっては、とても勇気のいることです。
また、それは、自分の感情や欲をコントロールする必要があったり、葛藤を伴ったりする、とても苦しいことでもあります。
ですから、多くの人は、道徳的行動が求められる場面であっても、つい躊躇したり、怖気づいたり、気づかない振りをしたりしてしまいます。
「お年寄りに席を譲る」「困っている人がいたら、声をかけ、助ける」「道徳的に間違ったことをしている人がいたら、注意する」「どのような人に対しても、必ず相手を尊重する」「子供や後輩の前では、模範となる行動をする」「率先して、道徳的行動をする」。
そのようなことが求められる場面であっても、どうしても、一歩踏み出すことができないのです。
そのため、「道徳的行動や生き方ができるようにする」ためには、「道徳的行動や生き方をするように促すこと」が、とても重要になります。
「こういう時は、こうしなさい」「そんなことをしてはダメだ」「どうして、そんなことをするんだ」「よくやった」「君は立派だね」というように、また、理想的な行動や生き方をしている人を褒めるといったことを通じて、道徳的行動や生き方をするように促すのです。
時には優しく、時には厳しく、道徳的行動や生き方をするように促すのです。
「道徳的行動や生き方ができる人」を育てるためには、このように、それを促すことが、とても重要になるのです。
このような考えから、やまと式道徳教育では、「道徳的行動や生き方をするように促すこと」を、基本方針の一つにしています。
ここで説明したように、
1 道徳をできるだけ明確にし、体系的に、理論で説明している
2 「道徳の理論を理解させること」「道徳的行動や生き方の実践例をたくさん見せること」「道徳的行動や生き方をするように促すこと」、この3を道徳教育の基本方針にしている
これらが、やまと式道徳教育の特徴です。